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| あくまでも印象ですが…「マリッジブルー」面白く魅せていただきました。帰り際、田辺さんに「演出のご苦労がよく判りました」と申し上げましたが…。何と言っても“卒公”なので、いろいろな制約があると存じます。 この作品は「セリフの時代」に掲載された折、読んでおりました。 今、私も若い人達とお芝居の稽古を続けておりますので、なかなか研修の為の良い教材が見つからず、この作品もいつか使えるなと思っておりました。 これは…若い人達が等身大の演技が出来ることと、役のバランスがちょうど良いようです。その反面、どうしても中身の方が薄くなって、小松氏の作品としては必ずしも上質ではないのでしょう。 それにしても“高校三年生”はちょっと古いかなと思いつつ、妙に身体に馴染んでいました。 (俳優:U氏) |
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| 論理的思考を要求するかに見せて、結果としてこれ程その努力に対して肩すかしを喰らわせた舞台に、久方ぶりに出会いました。 それでいて、腹立たしさに襲われることがなかったのは、ひとえに、若い出演者たちの爽やかで、屈託のない演技のたまものであったと思われます。 結婚式を目前にして、突如得体の知れぬ不安に襲われた新婦が結婚式の中止を申し出る。わけがわからず困惑する新郎と、その式に立ち会う予定の友人達、そして新婦の父、そして式場のスタッフ達。カンカン・ガクガク、様々な意見が飛び交う。 が、新婦の気持ちはよく判らない。然し、突如新郎は新婦の気持ちを理解した、と言い、逆に今迄否定的であった新婦が、一転結婚式にふみきる気持ちになった、と言う。 こうして、新郎新婦の心変わりの理由が判らないままにドラマは終わる。何という肩すかし! 然し、この不可思議さこそが、まさに“マリッジブルー”の実態であり、この得体の知れぬ結婚への不安こそは、大切にしてよく考えることが必要なのでしょう。 卒業公演の演目としては、まさに皮肉な内容のドラマでした。卒業すれば立派な役者になれるという保証があるわけでなく、これからは全く自分自身で、自分を鍛えていかなければならない環境の中では、それこそ前途に対して、このお芝居の花嫁のように突如、わけの判らない不安にかられることがあるでしょう。そんな時には周囲の人々のはげましや意見を参考にして、前途を稔りあるものにして欲しいものです。明るい未来を求めて頑張れ! (テレビプロデューサー:T氏) |
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| 場内に入った途端、休憩の表示やトイレの案内が手書きでかかげられている。どこかなつかしい芝居小屋といった雰囲気が漂っているようだ。開演時の完全暗転も最近では珍しい。 芝居がはじまる。等身大の若者達が幼い感じで精一杯演じているのがまばゆい。 たしかに手慣れたプロの役者とは違う。しかしそこには、山里に入って新鮮な野菜をつかった素朴な料理に出会ったような感動があった。 芝居は何も有名な役者が出演していなくとも、お金を沢山使わなくとも、感動を与えることが出来る。そんなことを思わせる舞台だった。 ただし、それはあくまでもプロとしての評価とはちがう。 卒演というたった一度の舞台だけではなく、いつでもコンスタントな結果を出せるようになるのがプロへの道である。ここから大きくはばたく俳優さんが巣立つことを期待している。 (演劇プロデューサー:T氏) |
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| 「マリッジブルー」所見 「マリッジブルー」は群集劇である。群集劇というのは、凡ての登場人物が人間として生きて演じられねばならない。 高校三年生が卒業のため、最後の修学旅行に出る。三年の間に、お互い愛を確かめ合った二人は、その修学旅行の到着点で結婚式を挙げる約束をしている。同級生達もこの二人を祝福して、一緒に結婚式を祝う気持ちになっている。ところが、その矢先に女性の方が「マリッジブルー」を起こしてしまう。一行の間には、この結婚式が無事に行われるかどうかという疑問を感じ始めている。というところで、幕が上がる。 舞台には、この結婚を知って女性の父親が既に出席のため来ている。この父親は、二人の間がどうなっているのか、全く知らない。 作者は、この二人の主人公をなかなか登場させない。というよりも、この二人が登場するのは、相手の女性がいよいよ結婚の決意を確かめて、男性と一緒にマリッジロードに踏み出すところで、幕になる。 マリッジブルーとは、結婚を直前にしてゆれる女性の気持ちをうまく描いている。直接その女性に一言を語らせないで、周囲の友人達の噂の中で進行をわからせて行く。 群集劇の代表作と言えば、ゴルキーの「どん底」が挙げられるだろう。この作でも「どん底」を抜け出して、新しい世界にむかって羽ばたこうとしている青年ペペとその恋人ナターシャを主役のように考えて、明治四十三年十二月有楽座での初演では、二世左団次自身が演じたのを、再演ではこの役を市川猿之助(後の猿翁)に廻して、自分はサチンに廻るように変更している。本で読んだときは、これぞ主役とペぺを見たものの、いよいよ稽古に掛かってやってみると、それほどの役でもないと考えたからだろう。 二世左団次の自由劇場では、当時小山内薫が何かの相談に加わっていて、小山内は自信モスクワの芸術座の舞台など見て学んでいたから、演出者として多くの指示を与えたことだろう。こうして、日本初演の「夜の宿」8「どん底」を、こう改題して初演した)は、次第に洗い上げられていった。 「マリッジブルー」を、卒業公演の演目に選んだ理由は、出演者が凡て高校三年生の若い男女に限られている点に尽きるであろう。こうしてこの公演は演目の選定まず成功した。 出演者たちは、自分々々の年齢に応じて、演出者の指示に従って、生き生きと演ずればいい。この点で、卒業公演の舞台にこの作品を据えたことは、先ず以て一応の成功を納めたと言える。 演出者(田辺国武氏)も、作者の企てた一つ一つの細かい伏線を生かして、見事に纏め上げた技量は、抜群のものがある。 (演劇評論家:T氏) |
| 石橋 巌役… 倉本 直哉役… 石橋 幸子役… 西村 博子役… 松浦 彩子役… 森本 仁役… 中本 恵太役… (ダブルキャスト)林 葉子役… 橋本 翔役… 谷 沙也加役… 川西 哲郎役… 吉村 亜紀役… 中川 真紀役… 杉本 節子役… 入野 久美役… 吉本 章役… 篠崎 美紗役… 松井 恵役… 川本 征克役… 坂本 豊役… (ダブルキャスト)林 葉子役… (ダブルキャスト)松崎 文子役… 安井 照美役… (ダブルキャスト)松崎 文子役… その他… |
川島 宏知(客演) |